4月7日講演会報告
去る4月7日に、いわき明星大学薬学部棟におきまして、スチーブンス・ジョンソン症候群(SJS)に関する講演会が開催されました。これは、当社と地元の医師会及び薬剤師会共催で実現しました。
SJSは、皮膚粘膜眼症候群とも言われ、医薬品等により重篤な症状を呈する副作用です。
演者は元歯科医師でSJSの患者会代表でもある湯浅和恵先生で、自らも医薬品を服用しSJSより重篤な中毒性表皮壊死症(TEN)に罹患、今もなおその副作用に苦しんでいます。
その貴重かつ衝撃的な講演を聴き、医薬品を取り扱う人間として改めてその仕事の重要性と責任の重さを痛感しました。
湯浅和恵先生による講演
「発症を予知できない以上、副作用の可能性を常に頭に入れて薬を使うことが重要」
湯浅和恵さんは1991年、スティーブンス・ジョンソン症候群を発症
今も残る後遺症…片方の目が失明した
咳のため、かかりつけの診療所へ
以前にも飲んだことのあるごく一般的なせき止め薬などを処方された
いつもと違うのは薬を飲んでも中々症状が治まらなかった
ちょっと厄介な風邪と考えていた
発症初期は微熱や倦怠感など風邪に似ている
クスリを飲む続けて3日…
激しい腹痛と関節痛、熱も39度を超えた
ウイルス性の感染症を疑われ、処置を受けるも回復せず
身体や口内に発疹が出る
目の充血やかゆみ、違和感などが感じられた
原因不明で別の病院へ
30分の移動の間に、視界がぼやけ始めた
発疹は破れ壊死、さらに下血や呼吸困難
命さえ失いかねない危険な状態に
翌日、4つ目の病院で原因が判明した
京都府立医科大学付属病院に専門外来がある
スティーブンス・ジョンソン症候群に最も精通しているのは皮膚科医である
医薬品で健康被害を受けた人に救済給付を行う公的制度がある